早く産卵させるコツ
ペアーが成立したら餌と照明に気を配ろう
●餌について
水質が万全であっても、水槽飼育では数年が限度。自然の海とは違うんだ。水槽ではそんなに長生きはしない。海水魚とはそういう生き物だ。
と思っている人もいるでしょう。
当店の古株カクレクマノミのペアーは、当店の繁殖コーナーに入ってから、すでに14年、でも14歳ではない。
当店の繁殖コーナー水槽に入った時、すでに繁殖可能な大きさであった。だからこそ、繁殖コーナー水槽に入れたわけだ。
つまり、弊店の繁殖コーナー水槽に入る前の人生・・・自然界で少なくとも3年から5年は経っている個体と思われる。つまり 単純計算すると、17歳から19歳 となる。現在も よく産卵している。
当店が日ごろ、気を配っているのが、餌だ。水質ではない。 水質に関しては、濾過槽が、自動的に老廃物を浄化し、良水質を維持してくれているので、気を配るにあたらない。
ところが、餌はどうだろう。 飼育されているお魚さんは、貴方が与える餌 以外 何も食べれない。
我々のように、友達の家で、ご馳走になる ことも、焼肉を食べに行くこともできない。
貴方が与える餌がすべてである。
貴方が与える餌(餌の種類、量、回数) が その魚の将来を左右する事は、言うまでもない。
繁殖となると、更に、気を配らなければならない。
生餌(冷凍可)をしっかり与え、たっぷり栄養を付けさせ、そして、いつもコロコロに太っている状態をキープする。
これが、早く産卵させる 近道といえよう。
ただし、しっかり与えた餌で 水質が落ちてしまう過槽では、なにも出来ない。
ろ過能力の高いろ過槽を検討してみては?
●照明は規則正しく 点灯 消灯
我々は日中、辺りが明るくても眠ることができるのは、目にまぶた があるからだ。ほとんどのお魚は
我々哺乳類と違って、まぶた を持っていない。照明を着けておくと、活動をし続け やがてノイロウゼになり、死に至る。
睡眠をとる事は生物にとって、大変重要であり、必要不可欠なものである。
魚が睡眠を取るためには、暗くしなければならない。その暗い時間と明るい時間の組み合わせが、1日を作り出し、魚の体内リズムを形成していく。
照明のオンオフの時刻がバラバラだと、魚の体内リズムも乱れ、産卵も遠くなる。
上記の事を踏まえると、やはり、照明にはタイマーを付けたほうが良い。